『愛顔のえひめ』(令和6年8月号)
『愛顔のえひめ』は、愛媛県が毎月発行する県政広報誌であり、愛媛の新着情報や取り上げるべき話題などについて特集しているものです。令和6年8月号のテーマは「おかえり”愛媛”へ」ということで、最近愛媛にUターンした方々のインタビューなどを掲載しており、私もその一人として取り上げて頂きました。お声がけやご対応頂きました愛媛県庁、松山市役所、(株)エス・ピー・シーのご担当方々には感謝感謝です。
愛顔のえひめ(令和6年8月号) – 愛媛県庁公式ホームページ (pref.ehime.jp)
本誌においては、愛媛県(松山市)へのUターンにあたって、きっかけや不安に感じていたこと、県や市から受けたサポートなどについて、私自身の体験をインタビュー頂きました。
(あまり見栄えが良くない被写体で恐縮です。。。)
Uターン移住と独立開業の経緯について
上記の通り「愛顔のえひめ」でUターンの概要について掲載頂きましたが、ここではUターン移住の経緯を詳しく振り返ってみます。
Uターンのきっかけ
Uターン前は大阪に住み、大阪のメーカーで働いていましたが、Uターンの主なきっかけは以下の3点です。
- 企業の歯車としてルーチンをこなす毎日に疑問、焦りを感じていた。
- 高齢の両親のフォローが必要になりつつあった。
- 子育てなどの私生活をする上で、もう少し都会と自然のバランスの取れた場所を拠点としたかった。
1.の焦りを具体的にいうと、毎日同じようなことの繰り返しで「少しずつダメになっていく」ような感覚がありました。何かブレークスルーが必要だと感じていたところ、年齢的に両親の近くにいた方がよいことや、自然好きな子供たちのことを思い、Uターンを選択肢の一つとして考えるようになりました。Uターンを意識したのが移住からちょうど1年前(2023年3月)でしたが、長女が小学校に入学する2024年4月を目標として、移住準備に取り掛かりました。
そして移住した暁には、自身の経験や資格を活かして独立開業することを決めました。
移住までの経緯
愛媛県(松山市)に移住した経緯/行動を以下に記載します。
<2023年>
3月頃: 移住決意
3~6月: 松山市の移住に関する制度、住居情報等をネットで探索
独立開業について、松山市の先輩弁理士への相談、地元士業会(弁理士会四国会)への参加
7月: 大阪で開催された松山市主催の「愛あるえひめ暮らしフェア」に参加
上記フェアで紹介を受けたオーダーメイド移住ツアーに申込み、関係者とツアー内容のすり合わせ
~12月: 独立開業における事業内容や必要な手続き等の確認、松山市での住居先の検討など
<2024年>
1月: 勤務先に2月末で退職の旨報告
オーダーメイド移住ツアーに参加(開業に関連する支援先等との打合せ、育児施設や住居巡りなど)
2月: 関西の同僚への挨拶、飲み歩き
移住先の住居決定(移住ツアーの際に決まらなかったので、自身でリモートで検討⇒決定)
現住居退去手続き;市役所への転出手続き、電気/ガス/水道停止手続き、家具等整理
(特にスプリングマットレスや洗濯機などの大型ゴミ処理が大変だった…)
新住居手続き;転入手続き、電気/ガス/水道開始手続き、引越し対応
長女の小学校入学、長男の幼稚園入園手続き
3月: 松山市に移住
移住補助金(子育て世代いらっしゃい事業補助金)の申請、受領
地元の先輩弁理士や弁理士会四国会への挨拶周り
移住以降: ハローワーク、健康保険や年金の手続き、開業関係準備…
私の場合は移住先がある程度決まっていたので、情報収集で困ることや迷うことは少なかったですが、移住前後である2,3月は引越しや挨拶回り、各種変更手続きなど、やるべきことが多く非常にせわしなかったです。
移住においては、必ず移住先の自治体のサイトの確認や窓口への問合せを行うべきだと思います。
私も松山市から様々な移住支援を受け、色々と助けてもらいました(上記の経緯における青字記載)。
私が受けた移住支援の詳細については、後述します。
※移住に加えて独立開業だったので、年金や健康保険の手続き、開業届、税務の勉強などなど、正直目が回る思いでした。開業に関する手続き/行動ついては、また別のブログで記載したいと思います。
利用した移住支援制度
松山市オーダーメイド型移住体感ツアー
名前の通り、日程や内容を移住検討者自身が決められるツアーです。
事前に市やツアー会社のご担当との打合せで要望を伝え、それに基づいてツアーをアレンジして頂けます。
ツアー費用は、その大半を松山市が負担してくれました(上限あり)。
私の場合は、①独立開業、②子育て、③住居探しの3点を要望してアレンジ頂きました。
特に①について、愛媛県発明協会やサンサポえひめ、創業者クラブ、EGFスタートアップコミュニティ等、開業にとって有益なネットワークをご紹介頂きました。実際に、発明協会の方から少年少女発明クラブの指導員の紹介を受けたり、サンサポえひめ(テクノプラザ)のプレインキュベートルーム、創業補助金の申請のきっかけにもなりました。
オーダーメイド型移住体感ツアーの参加者を募集します 松山市公式ホームページ PCサイト (city.matsuyama.ehime.jp)
子育て世帯いらっしゃい事業補助金
以下の引越費用(業者への支払い費用)などについて、一定要件のもと補助頂けるものです。
私の場合は20万円を補助して頂き、ほとんどの引越し費用が賄えました。
- 引っ越し費用補助:上限10万円
- 胎児を含む15歳未満の子ども1人につき50,000円加算
私が利用した制度は以上の2つですが、他にも空き家バンク;空き家のリノベーション費用補助など種々の補助金等がありますので、自治体のサイトを参照してみてください(以下リンクは松山市のもの)。
いい、暮らし。まつやま|松山市に移住した人達とつくるウェブマガジン (matsuyama-kurashi.com)
移住してみて…
私が愛媛で最も良いと感じることは、「ほどよく田舎、ほどよく都会でバランスが取れている」ことです。
私生活においては、ドライブ、海釣り、温泉など自然を満喫しつつ、近くにはショッピングモール(エミフル)もあるので買い物やイベントでよく行っています。大阪にいたころより家族で遊べる選択肢は増えたように感じていますし、生活環境としては正直に移住して良かったです。
一方で、独立開業についてはまだまだ軌道に乗ったというには程遠い状況ではありますが、少しずつ自分自身を知って頂きながら仕事につなげ、地元企業さまへの知的財産の利活用の促進を通じて、地元愛媛の産業の活性化に貢献すべく、努力していきたいと考えております。